一昨年7月から、食事や運転などで座ったとき(上半身と下半身が90度になったとき)に、ときどき右横腹に突っ張ったような違和感を覚えるようになりました。痛みは特にありません。人間ドックやCT検査、エコー検査では胆石が3〜5個あると指摘された以外、異常は見つかっていません。どういった病気が考えられるか教えてください。(福井県あわら市、64歳男性)

 【お答えします】木村哲也・福井大学医学部救急部准教授

 ■整形外科的症状の可能性

 まず、人間ドック以外に医師の診察を受けたかが気になるところです。医師が診察する際には、検査のほかに「いつから」「どのような」症状なのかといった問診や、「押してみて痛くないか」「コリコリしたものは触れないか」など身体所見を大切にします。

 「右の横腹」にあたる部分には、大腸や肝臓・胆のうなどの腹部臓器に加えて、筋肉や脊椎、肺などさまざまなものがあります。それらの中から、診察所見をもとに、どこに由来する症状なのかを絞り込み、検査と診断を進めていきます。

 さて、ご質問の症状は、座った時に症状を自覚されるようですので、筋肉や骨・神経などの整形外科的な症状が考えやすいです。

 年齢とともに筋肉量は減少し、骨にも変化が現れ、局所の違和感や痛みなどの症状につながります。例えば変形性腰椎症や椎間板ヘルニア・脊柱管狭窄症(せきちゅうかんきょうさくしょう)などは姿勢の変化により腰部・側腹部に痛みや違和感が生じます。

 また、ゴルフや窓拭きなどの軽作業でも、本人が自覚しないまま肋骨(ろっこつ)にヒビが入ることがあり、いつまでたっても側胸部やわき腹に違和感が残る場合もあります。また、腹壁を通る神経が圧迫されて嫌な痛みを感じることもあります。もし、腹筋運動や体をねじるなど、姿勢の変化で症状が増悪するようなら、それらの可能性が高いでしょう。

 ■悪性疾患の否定も大切

 一方で、忘れてはならないのは「悪性の病気」です。変化の乏しい経過のようですので可能性は低いと思いますが、症状の部位からは、腎臓がんや大腸がんなどを否定しておかなければなりません。人間ドックは済まされていますが、検査の条件や、病気の時期、臓器によっては病気が分かりにくい場合もありますので注意が必要です。

 再度、医師の診察を受け、腎臓や大腸などの再評価をお勧めします。「悪性の病気」を否定することはとても大切で、それが安心につながり、もしかすると症状が消失するかもしれません。

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