保護者らに見守られながら、練習を行う部員たち=14日、福井県鯖江市の同市弓道場

 昨年12月に福井市の北陸高弓道場が全焼し、弓矢や道着など全て焼失した同校弓道部が14日、鯖江市弓道場で練習を再開した。部員たちは練習できる喜びを感じながら、2月の大会に向けて再スタートを切った。

 同校弓道場は12月10日の火災で全焼、弓矢や道着など焼失したが、全国のOBや弓道関係者から善意の弓道具が集まり練習環境が整った。この日は同校弓道部と北陸中弓道部の55人が参加した。

 顧問の谷口広治部長(59)が「多くの人の支援のおかげで練習が再開できる。つらい経験だったが、前を向いて練習に励みましょう」とあいさつし練習が始まった。弓の事始めとして恒例の「初射会」を行い、部員は28メートル先にある扇めがけて2本の矢を放った。見事扇を射止めると、部員たちの「よし」という大声と保護者らの拍手が鳴り響いていた。

 その後は的を紙コップに代えて練習を行い、約2時間汗を流した。部員たちは練習できなかった1カ月のブランクを取り戻そうと、集中した面持ちで弓を引いていた。

 男子部長の太田真人さん(2年)は「弓を引いたとき火事のことや支援していただいたことなど、いろんなことが頭に浮かんだ。みんなと弓道できるのは本当にうれしい」と笑顔を見せた。OGの細川茉梨絵さん(22)は「弓道場がなくなったことはショックだが、部員たちの楽しそうに練習している姿を見ることができてよかった」と話していた。

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