敦賀原発3、4号機の建設予定地。奥は1、2号機とふげん=2015年4月、福井県敦賀市明神町(福井新聞社ヘリから)

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 関電は美浜原発(福井県美浜町)での建て替えに意欲を示し、原電も敦賀原発(同県敦賀市)3、4号機の敷地造成を終えている。だが、いずれも資金面に不安がある。関電の岩根社長は「事業としての予見可能性が必要。国がどう制度措置するかだ」とする。

 敦賀原発3、4号機の場合、当初計画の事業費は7700億円。これに新規制基準対応の経費が加わる。担当者は「地震や津波の想定次第だが、現段階で事業費は見当もつかない」と打ち明ける。

 事故時の賠償金をどう担保するかも課題だ。国の原子力委員会の専門部会が制度設計の見直しを議論しているが、電力会社の賠償責任に上限を設けない「無限責任」を前提としている。福島原発事故の賠償金は既に7兆6千億円を超えており、部会メンバーを務める西川知事は「事業者の相互扶助だけで対応できるのか」と懸念を示している。

 新たなエネルギー基本計画で将来的な新増設、建て替えの必要性が明記されたとしても、これらの課題が解決しない限り着工には至れない。県内の電力関係者は「結局のところ、金融機関が巨額の費用を融資できる環境が整うかに懸かっている」と話した。

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