外国人観光客向けに酒税と消費税を免税している南部酒造場=福井県大野市元町

 観光庁がこのほど発表した昨年10月1日現在の消費税免税店数によると、福井県は69店舗あり、67店舗の島根県を抜いて最下位を脱出した。全国的に見れば極端に少ない傾向に変わりはないものの、この3年で20倍超に増えており、外国人誘客の基盤整備が徐々に進んでいる。

 調査によると、福井県は前回調査(4月1日現在)比で10店舗増だった。全国合計は4万2791店舗で、都道府県別では東京都(1万1038店舗)、大阪府(4586店舗)、神奈川県(2459店舗)の順となっている。ただ下位をみると、店舗数が2桁なのは徳島(75店舗)、福井、島根各県で、依然として数の少なさは際だっている。

 2014年4月1日時点で福井県は2店舗、島根県は1店舗だった。同年10月1日、免税対象が食料品や化粧品を含む全品目に拡大されたことから全国的に増加。県内は同年10月の調査では3店舗だったが、15年4月に8店舗となった。同年に県が広域誘客課を設置し、制度の浸透を進めたことも一助となり、店舗数が急増していった。

 コンビニなど全国チェーンの県内店舗が、本部の戦略の一環で免税店化を進めている事例も多いとみられるが、地場企業も対応を進めている。16年10月からの主だった動きとしては、大津屋のハピリン内店舗(福井市)、うるしの里会館(鯖江市)、若狭フィッシャーマンズ・ワーフ(小浜市)などがある。

 福井県広域誘客課の担当者は「今後、旅館の土産コーナーや酒蔵、伝統工芸品を販売する店舗の免税店化に特に力を入れたい」と語る。特に17年10月1日からは酒税も免税対象となったことから、海外でも人気の日本酒は免税化による利点が多いとみられる。県内で真っ先に免税対応を進めた南部酒造場(大野市)の南部隆保社長は「今は月2~3件の利用だが、お客さんには喜んでもらっている。今のうちから経験を積んでおき、外国人観光客が増えたときに備えたい」と話している。

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