【10年前のきょう・2008年1月10日】宇宙航空研究開発機構は十日、福井工大宇宙通信工学科の大家寛教授が携わる月周回衛星「かぐや」の電波を使った探査で、月面の地下にある地層の観測に成功したと発表した。誕生時には熱く軟らかかった月が、現在のように冷えた天体になるまでの進化の解明に役立つ成果という。

 宇宙機構によると、かぐやが搭載した月レーダーサウンダー(LRS)という観測装置で昨年十一月、月の「雨の海」にあるクレーター付近を観測。地下五百メートルまでの範囲で、密度や性質の違う地層が重なっていることを示す複数の反射面をとらえた。かぐやが搭載するレーザー高度計では、垂直方向で五メートル、水平方向二キロ間隔の観測精度で月の凹凸を測定できることも確認した。

 米国の月探査機「クレメンタイン」の垂直方向百メートル、水平方向二十―六十キロ間隔での観測に比べてはるかに高精度の観測が可能になったことで、地形カメラの観測結果とも組み合わせて、月面全域の詳細な地形図の作成が期待されるという。

 LRSは、大家教授が中心になって開発した。

関連記事