国体・障スポへの思いを語り合う(左から)陸上の野村有香選手、車いすテニスの竹下輝政さん、ボランティアの竹内理子さん=福井市の福井県営陸上競技場

 2018年が幕を開け、福井しあわせ元気国体と福井しあわせ元気大会(全国障害者スポーツ大会=障スポ)が9月29日から本番を迎える。福井県内で50年ぶりとなる国内最大のスポーツの祭典は、両大会の融合がテーマになる。国体・障スポのアスリート、支えるボランティア―。主役たちは「一緒にスポーツを楽しみ、壁をなくしたい」と声をそろえる。全ての人が支え合う共生社会の実現へ、福井の「融合元年」が始まる。

 融合の一つとして、障スポの正式競技の車いすバスケットボール、オープン競技の車いすテニスを国体期間中に行い、両大会を一体的に開く。福井国体の陸上で活躍が期待される野村有香選手(30)=福井銀行=は「障害のある選手も、スポーツに夢中になって楽しんでいる仲間。(国体・障スポという)同じ目標に向かって一緒に駆けていきたい」と力を込める。

 県車いすテニス協会事務局長の竹下輝政さん(63)=坂井市=は「昔と比べると、障害のある人が楽しめるスポーツが増えて選べるようになってきた」と裾野の広がりを感じている。「健常者だけ、障害者だけじゃなくて、地元のクラブに障害のある人も入っていける社会になればいい」と融合がさらに進むことを期待する。

 鯖江市の専門学校生、竹内理子さん(18)は障スポの選手団に同行して移動を手助けし、競技を応援するサポートボランティアを務める。「ボランティアって選手たちと関わりが濃いと思うので、緊張しないで力を発揮できるように支えたい」と語る。

 障スポでの活躍を期待し、福井県が認定するアスリートは306人(昨年11月現在)。14年度以降147人、226人、270人と着実に増えてきた。障害のある人が参加するスポーツクラブも、14年度の18団体から17年度は38団体となり、こうした団体などが体験教室を開き、多くの参加者を集めている。県内の小中高校生も車いすバスケットボールやフライングディスクなどの体験を通じて魅力に触れている。

 全国からの選手、観客を迎える心の準備は進んでいる。「いろんな人が障害のある人と接して、見えない壁がなくなってほしい」「心を通じ合わせて、福井に来てよかった、また来たいと思ってもらえるような大会にしたい」。野村選手、竹下さん、竹内さんの3人の思いは県民の願い。国体・障スポで高まる機運を未来へつなげようと、気持ちを高ぶらせている。

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