日本代表の中垣内祐一監督(右)から金メダルを授与され、握手する福井選抜の選手=大阪市中央体育館

 バレーボールのJOCジュニア五輪杯第31回全国都道府県対抗中学大会最終日は28日、大阪市中央体育館で男女の準決勝以降が行われ、男子決勝に勝ち進んだ福井選抜が岡山を2―0で破り、福井県の男女を通じて初優勝を果たした。

 最後はやはりエース林雅裕(鯖江)だった。初優勝が懸かる決勝のマッチポイント。強烈なスパイクがブロックに吸いこまれ、相手コートに落ちると、福井選抜の選手たちがコートに倒れ込んだ。「目標にしてきた日本一を達成できた」。福井県のバレーボール史を塗り替える偉業に、歓喜の輪ができた。

 全国中学校体育大会(全中)でダブル3位入賞を果たした鯖江、足羽を中心に選抜チームを結成した。「日本一と言葉で言うのは簡単だが、選手もスタッフも本気だった」と政實伸也監督。頂点をあと一歩で逃した悔しさもエネルギーに変えた。

 大会注目選手の林がチームの軸だが、政實監督は「林だけに頼らないという自負もある」と言い切る。それが福井流の全員バレーだ。

 決勝も竹内慶多(足羽)がコースを狙った巧打を放てば、漆崎敬史(同)と畑虎太郎(越前)が速攻、山田陽平(足羽)は時間差と多彩な攻撃を見せ、相手に的を絞らせなかった。セッター三谷浩太郎(鯖江)は「いろんな選択肢があってトスを上げるのが楽しかった」と振り返った。

 さらに政實監督が「基本練習を繰り返した」と言う通り、レシーブなど全員がつなぐ意識を共有。粘り強い攻守で接戦を次々とものにした。戦いを重ねるごとに完成度が上がり、決勝で14得点した竹内は「自分の役割を果たせたのは(チームに)安心感があったから」とまで言った。

 「自分だけの力ではできなかった。仲間に感謝したい」。林は言葉に実感を込め、「この経験を忘れずに高校でもう一度日本一を取る」と誓った。

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