◆ハイテク駆使

昔からきこりの仕事は木を切ることに変わりはありませんが、僕は自分のことを「ネオきこり」と呼んでいます。イメージしていたきこりとも、皆さんが想像するようなきこりとも一風違うと思っているからです。

チェーンソーで木を倒す際に落木があると危険なので、木の上の方に折れた木が引っかかってないか、隣の木にツルが巻きついていないか事前に確認します。しかし、木が生い茂っていると上部は全然見えません。

そんなとき、ネオきこりはカメラ付きドローンを飛ばします。上空からの映像を確認すればすぐに分かるからです。

山でドローンを飛ばすネオきこり

それから、炭焼きはとても大変な仕事だと思われているようで、よく年配の方から「三日三晩、寝ずに火の番をしなきゃいけないんだよ。よくやるね」と言われます。でもネオきこりの私は寝ずに火の番をしたことがありません。夜は爆睡します。昔は窯の温度管理を、煙突から出る煙の匂いや色など経験や勘を頼りに行なっていたみたいですが、今は高温を測れるデジタル温度計があるので、それを頼りに火の管理をしています。

近い将来、スマホで温度管理ができたり、ドローンで木を運んだりする時代が来るでしょう。もちろん、林業の中でも高い質を求められる仕事では、熟練の技や経験が大いに必要ですが、様々な技術革新によって、僕のように街で育った人間でも簡単な作業は一通りできるようになります。

そうは言っても林業の担い手不足は深刻です。かつては福井県内の中山間地域で盛んに行われていた炭焼きですが、現在、それを生業としているのは、私の知る限り、嶺北の杉本さん、嶺南の木戸口さんと私の計3人だけになってしまいました。

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