全焼5棟を含む計10棟を焼いた火災現場=28日午前9時55分ごろ、福井県越前市京町1丁目から撮影

 福井県内では今年、市街地での大火が相次いだ。越前市で2月、住宅や店舗10棟を焼き、あわら市では10月、店舗兼住宅など6棟が全焼。鯖江市の住宅地でも5月、8棟が焼け、70代男性が犠牲になった。再建や復旧が始まる一方、建物密集地での消火体制や「火災に強いまちづくり」が課題となった。

 2月28日早朝、越前市蓬莱町で発生した火災は、5棟を全焼したほか1棟を半焼、4棟の一部を焼いた。現場の総社通り商店街には大正、昭和期の古い木造家屋がぎっしり立ち並び、炎は瞬く間に広がった。消防車両29台、約180人で消火に当たったが鎮火まで4時間以上を要した。

 一帯は延焼を防ぐため建物の構造を規制する「準防火地域」だったが、指定前からある建物は適用外で課題が浮き彫りになった。南越消防組合は火災の検証を踏まえ、防火地域や準防火地域での建物火災時に、最初に出動する消防車両を5台から7台に増強。初期消火体制を強化した。

 火災後の4月、同商店街振興組合は、がれき除去のためにアーケードの一部約150メートルを撤去した。国の地域商業自立促進事業の採択を受け、今後のまちづくりや景観整備に向けた調査事業に着手。現場では店舗など2棟が建設中で、再建に向けた動きが進んでいる。

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