多くの野鳥が飛来している猪ケ池=福井県敦賀市明神町

 福井県の敦賀半島先端近くにある猪ケ池(敦賀市明神町)に、今年もマガモやオシドリなどの渡り鳥が続々と飛来している。一帯は県特別鳥獣保護区域に指定されている県内でも有数の「野鳥の宝庫」。今が一年で最も多くの種類がいる時季で、渡り鳥は一年中いる留鳥とともに羽を休めたり、空を優雅に舞ったりして訪れる人の目を楽しませている。

 猪ケ池は周囲約1100メートルの淡水で、1981年に保護区域になった。池の名は、村の猪之助という若者が金色の魚をとって食べた後、行方不明になり、だれも近づかなくなった―との言い伝えが由来という。

 今年1月、日本野鳥の会福井県が1時間半行った調査では、カモ科は7種類373羽、それ以外は21種61羽を数えた。過去にはカモ科だけで744羽を確認したことがある。同福井県理事の田川亨さん(60)=敦賀市=によると、渡り鳥は12月ごろまで飛来し、来年3月に入ると北へ戻るという。

 池にはマガモが多く、羽を羽ばたかせたり、毛繕いをしたりしている。オシドリは雄雌仲良く泳ぐ姿を見掛ける。ただ、上空の外敵から身を守るために木々が茂る池の縁にいることが多いという。るり色が鮮やかなルリビタキ、腹が白っぽいシロハラ、白と黒色が特徴のミコアイサも見ることができる。留鳥はカルガモやアオサギ、メジロ、カイツブリなどがいる。

 田川さんは「猪ケ池は山に囲まれ、天候が悪く海が荒れるときほど、野鳥が多くなる。鳥の避難場所で安住の地」と魅力を説明する。

 池を見渡せる場所には野鳥園があり、双眼鏡を備える観鳥小舎が整備されている。手軽に楽しめる格好の場所で、管理する日本原電によると、冬場に訪れる人が増えるという。観鳥小舎は午前7時~午後5時。毎週火曜日、12月29日~1月3日の年末年始は休館。

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