関電が廃炉を決定した(右から)大飯原発1、2号機=22日、福井県おおい町大島

 1979年の営業運転開始から38年。関西電力は22日、大飯原発1、2号機の廃炉を決めた。出力117万5千キロワットと国内最大級の大型炉はこれまで大きな事故はなく、関西地域に電気を安定して送り続け、基幹産業として地元福井県おおい町を支えてきた。関西地域を支える誇りを胸に原発と共生してきた地元は、落胆と戸惑いに包まれた。

 ■「町を築いた象徴」

 「非常に残念だ」。22日、関電の豊松秀己副社長から廃炉報告を受けたおおい町の中塚寛町長はこの言葉を繰り返した。

 大飯1、2号機は半世紀前の誘致の際、町を2分する激しい論争の末、運転を開始した「町民にとって思い入れのあるプラント」(中塚町長)。その上で「1、2号機は今日の町を築いた象徴」と強調した。

 同町には2007~16年度の10年間で、計627億5668万円の原発関連収入があった。16年度の決算では、電源立地地域対策交付金など関連収入は66億4161万円。“原発マネー”が歳入の57・2%を占める。町総合政策課は、2基の廃炉で交付金が減るものの現時点では具体的な数字は分からないとし「交付金を充てている全ての施策を維持していくことは当然、厳しくなっていくだろう」と不安をのぞかせる。

 町民には多くの恩恵を与えている。中学卒業まで医療費を無料にしているほか、ハード面では、町総合運動公園球技場、町里山文化交流センター「ぶらっと」の建設など、人口規模以上に恵まれた施設が多々ある。

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