色彩福祉検定1級に合格した啓新高校の(左から)稲場由佳さん、吉田紅七海さん、池田和香奈さん=20日、福井市の同校

 福井市の啓新高校の3年生3人が、色の効果を介護現場に取り入れるための能力を評価する色彩福祉検定1級に高校生で初めて合格した。介護福祉士として働くことを目標とする3人は「1級合格は自信になった。勉強したことを生かして認知症患者らの支えになりたい」と話し、夢に向かって着実に歩みを進めている。

 合格したのは、普通科普通コース福祉系の池田和香奈さん、稲場由佳さん、吉田紅七海さん。

 検定は、一般社団法人日本色彩環境福祉協会(東京)が実施。五感で得られる情報量の8割を占める視覚の力に着目し、色彩を福祉に活用できる人材の育成を目的としている。

 1~3級のうち最難関の1級は、福祉従事者や専門学生などが受検しており、同協会によると高校生の挑戦は初めて。検定は100点満点で1問1点のマークシート方式。7割以上で合格だが、3人は11月に受験し96、97点と高得点で合格した。

 3人とも「色彩福祉」科目の授業がない2年生から勉強を始め3級、2級に合格。1級に向けて、授業や部活動の合間を縫って、色彩の専門用語や基礎理論を習得。さらに現場で生かすための福祉の内容や色彩交流法を学んだ。

 将来を見据えてほかの生徒たちより早く色彩福祉を学び始めた3人は、3年になると授業などで“先生役”を務めることもあった。池田さんは「教えることで復習することもでき、深い理解につながった」と振り返る。

 色彩福祉の勉強をきっかけに親交が始まった3人は、同じ夢を持つ同志でライバル。「合格でも2人より点数が低いと悔しかった。2人がいたからここまで頑張れた」と吉田さん。3人は、在学中に1級合格者のみが受検できる色彩福祉士の資格取得に挑む。

 吉田さんは来春から市内の介護施設に就職、池田さんと稲場さんは福祉の専門学校へ進学する。稲場さんは「1級合格がゴールではない。利用者の役にたてるようもっと勉強したい」と意気込む。指導に当たった加藤美子非常勤講師は「熱心な3人なら優秀な介護福祉士になってくれるはず」とエールを送った。

関連記事