会見で記者の質問に答える福井県あわら市の橋本達也市長=19日午後3時5分ごろ、あわら市役所

 公務中の市長室で不適切行為をした問題で19日に辞職した福井県あわら市の橋本達也市長に、市民は「当然」「遅きに失した」と、発覚1週間後の決断を批判した。一方で、北陸新幹線芦原温泉駅の開業準備や芦原温泉街の振興に熱心に取り組んできたとして「残念極まりない」との声も聞かれた。

 市内の主婦(51)は「(女性との不適切行為が)無理やりだったかどうかは問題じゃない」と指摘。「あわらの名がこんな形で全国に広がり恥ずかしい」と憤った。まじめでクリーンな印象を持っていたという男性(67)は「問題が発覚した時点で辞めていれば、全国ニュースで連日騒がれることもなかった」と市長の判断に疑問を呈した。

 市の最重要課題は、2023年春に控えた北陸新幹線開業への準備。JR芦原温泉駅前の商工業者でつくる新富繁栄会の川口恭央会長は「公私混同のあるまじき行為。辞職は致し方ない。開業準備に空白期間ができるのは大きなマイナス」とした。

 市観光協会の前田健二会長は「市長は観光振興に熱心に取り組んでいただけに残念極まりない」。ただ、今回の騒動が「観光に影響があるとは思っていない」と話した。

 市長は07年、市内2中学校の統合計画の是非が争点となった市長選で、2校の存続を訴え当選。15年度には県内市町で初めて5歳児の保育料を無償化するなど、教育や子育てにも力を注いだ。

 中学生2人の母親(49)は「学校の規模が大きすぎると先生の目が行き届かなくなる。中学が二つ残ってよかった」としながら、辞職は「判断が遅かった」と批判した。3歳の長男がいる主婦(31)は「せっかく子育て支援を打ち出してくれていたのに、残念な結果になった」と声を落とした。

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