月末の金曜日にホワイトニングの割引サービスをしている山本歯科医院=福井市

 ■小売業 売り上げ増も微妙

 一方、小売業はプレ金で売り上げ増を期待するが…。

 スーパーなど展開のヤスサキ(福井市)は、チラシで「おうちでプチ贅沢(ぜいたく)」などとこだわりの食品をアピールし、需要の喚起を狙う。担当者は「思ったほどの効果はなかったが、やめるほど成果がなかったわけではない」と、なんとも微妙な反応だ。

 西武福井店(同)はプレ金に合わせ、マッサージなどのブースを設けたり、靴磨きやマフラーの巻き方講座を実施したりしている。マッサージに固定客がつくなど「イベントの効果はあるようだ」と担当者。実際に9、10月の最終金曜日の売り上げは前年を上回った。ただ「プレ金の取り組みだけが要因なのかは分からない」と付け加えた。

 そんな中、取り組みをやめてしまった小売店も。ショッピングセンターのエルパ(同)は、月末のポイントアップ期間に合わせてプレ金をPRしたものの、目立った効果は表れなかったという。担当者は「今後も取り組む予定はない」と話す。

 なかなか広がらないプレ金の取り組み。その理由について県中小企業団体中央会の芹澤利幸・企画振興課長は「制度が実態に合っていない。県内は大半が中小・小規模企業で、退社時間を早められるところは少ない」と分析する。買い物の仕方の変化にも触れ「インターネット通販の利用が伸び、いつでも買い物ができる。早く帰って店に足を運ぶという風潮にはならないのではないか」と指摘する。

 全国調査ではプレ金の認知度は約9割と高い水準だったが、通常よりも早く退社できた人は約1割にとどまっている。忙しい月末に早く退社できる人は限られており、経済産業省と経団連などでつくる推進協議会は、今後は月末にこだわらない柔軟な取り組みを企業に促していく方針だ。

 同推進協議会事務局によると、プレ金のロゴマーク使用を申請する企業・団体は県内でも少しずつ増えている。小売業にとどまらず、山本歯科医院(福井市)も名を連ねる。月末の金曜日の午後3時以降にホワイトニングの割引を実施しており「今後に期待したい」と力を込めた。

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