Uターンして起業した吉川雅美さんが手作りする色とりどりのおはぎ=福井市

 ピンク、黄色、紫、緑…。カラフルな手作りおはぎの専門店が、福井市内の住宅街でひっそりと営業している。昨春Uターンした女性が自宅を改装しゼロから起業。見た目に加え、県産食材をふんだんに使ったこだわりの品々は、会員制交流サイト(SNS)などの口コミで静かな評判を呼んでいる。

 吉川雅美さん(42)は、大阪市内の化粧品メーカーに約20年勤めていたが、離婚を機に2016年春に故郷の福井市へ戻った。起業のきっかけは17年1月。「何か仕事をしなくては」と、ふくい産業支援センターのセミナーに参加した。農産物加工品を移動販売する女性の話に刺激を受け「自分も何かやろう」と決断。「もともとおはぎが好きで、会社員時代に人気店のおはぎに癒やされていた。福井の食材で作れないか」と一念発起した。

 資金も知識も経験もなく「まさにゼロからのスタート」(吉川さん)で、食材探しや資金調達などに取り掛かった。厨房は自宅を改装。今度は自分が癒やす側に回りたいという思いもあり「見て楽しくなるような、かわいいおはぎにしよう」と、さまざまな食材を使って試作を繰り返した。

 6月から約2カ月間、福井市内で出張販売を行い、9月にテークアウト専門の店舗を自宅に開設した。店名は「ろじあるしょう天ん」。次男(9)が「道の前にあるお店」という意味で名付けた。「店」ではなく「天(て)ん」という間違いもそのまま採用した。

 メニューは9種類。レギュラー品はほうじ茶、抹茶、サツマイモ、きな粉の4種類。イチゴやキャラメル、カボチャなど期間限定品は5種類用意している。もち米は同市東郷地区産を使用。サツマイモやきな粉なども県産を使っている。吉川さんは「地元の人はもちろん、観光で来た県外の人にも味わってもらい、福井の食材をPRしたい」と話している。

 7種類セットで千円(税込み)。16日までは9種類で千円(同)。前日までの予約が必要。予約、問い合わせは同店=電話070(2294)6043。
 

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