福井弁の音声が流れる自販機。利用者には好評で、県内に250台が設置されている=福井市のえちぜん鉄道福井駅

 池田町の直売所「こっぽい屋」は「ありがたい」という意味の町内でなじみの方言「こっぽい」を店名にした。ほかにも越前町の「おもいでな(満足した)」、JA福井市の「喜ね舎(きねや)(来てください)愛菜館」、越前市の市民バス「のろっさ(乗りましょう)」、大野市の化石発掘体験センター「ホロッサ(掘ろうよ)」など各地に誕生している。福井市の観光誘客のキャッチフレーズ「つるつるいっぱいのおもてなし」も記憶に新しい。

 飲料メーカーのダイドードリンコ(本社大阪市)は、福井弁による音声案内機能がある自販機約250台を県内各地に設置。お金を入れると「よう来とっけたの(よくおいでくださいました)」、商品を取ると「おーきんのー(ありがとう)」の声。同社によると「ホッとする」「面白い」といった反応があるといい、15年秋から台数を増やしてきた。

 北陸地方の方言の専門家でこの自販機を監修した金沢大(石川県金沢市)の加藤和夫教授(福井県越前市出身)は「方言は、住民や出身者にとっては郷土への帰属意識の確認手段となり、来県者にとっては普段と違う場所に来た旅情を味わえる効果がある」と説明する。

関連記事