大型ビジョンに映った「北朝鮮ミサイル発射」を伝えるニュース=9月15日、福井市のハピリンの屋根付き広場ハピテラス

 北朝鮮による相次ぐミサイル発射を受け、漁船保険の一種で戦争や銃撃による被害に備える「戦乱等特約」の加入が福井県内で急増している。今年9月末時点ではゼロだったが、11月末までに356隻が入った。北朝鮮籍とみられる漁船の違法操業が問題となった日本海の好漁場「大和堆(やまとたい)」でトラブルに巻き込まれるリスクも高まり、漁業者の不安が顕在化している。

 戦乱等特約は、衝突や火災などに備える通常の漁船保険に追加で契約する。昨年度までは「特殊保険」と呼ばれ、有事の際の補償対象は船体に限られていた。本年度から名称が変わり、乗組員の生命や積み荷が補償されるプランもできた。

 県水産課によると、県内の漁船は約2500隻。戦乱などに巻き込まれるリスクが高いのは、九州から北海道の日本海沖合で操業するイカ釣り船や、三国港(坂井市)の北北西約320キロにある大和堆に出漁する底引き船。大和堆は日本の排他的経済水域(EEZ)内だが、北朝鮮籍とみられる漁船の違法操業が相次いだ。夏場に大和堆に出漁する三国港機船底曳網漁協は「攻撃を受ける恐れもある」と、漁業者の危機意識は高まっている。

 日本漁船保険組合県支所によると、県内では約1900隻が漁船保険に入っている。特約は、同支所職員が各漁協に加入を呼び掛けたところ契約が相次いだ。

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