早明浦ダムの周囲に点在する人口約400人の高知県大川村。定数6の村会議員のなり手不足は深刻だ=11月7日

 15年の統一地方選。4月21日に告示された全国122町村長選と373町村議選では、首長選は43・4%の53町村、町村議選は23・9%の89町村で無投票だった。福井県では県議選12選挙区中5選挙区、市町議選では2市町が無投票だった。大川村の朝倉慧議長(78)は「人が減り、地域がさびれ、政治への関心がなくなっていくのは全国共通だろう。大川村は日本の(地方の)縮図」と話す。

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 結局、村議会の議会運営委員会は、検討を先送りする内容の答申をまとめ、朝倉議長に提出。和田村長は検討中断を表明した。村の自営業男性(54)は「総会の議論によって、村民が政治に関心を持つきっかけになった」と意識の変化を話す。

 村民対象のアンケートによれば、2年後の選挙には立候補者が出そろう見通しになった。しかしその4年後、そのまた4年後にも選挙はある。和田村長は「総会の検討はあくまで中断。私には400人の村民を守る使命がある。だからこそ、必要があれば今後も総会設置を検討する」と力を込める。

 村には寺がない。集落に散らばるお墓の管理も手つかずで、無縁仏が増えてきた。和田村長は「村が運営する共同墓をつくることも今後検討せざるを得ない。村民が政治に関心を持ち続けてくれなければ、それすらできない」。

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