10月に右肘に痛みと熱感が出て、そのうち腕全体が腫れ上がりました。病院で「蜂窩織炎(ほうかしきえん)」と診断されました。私は肘をつく癖があり、傷から細菌が入り込んだとみられています。この影響なのか肝臓の数値も上がっていました。点滴と服薬で治まり一安心していますが、再発はあるのでしょうか? 病気の詳細や生活上の注意点について教えてください。(福井県鯖江市、40代男性)

【お答えします】越後岳士・福井県立病院皮膚科医長

■ブドウ球菌、溶血性連鎖球菌が主な原因

 蜂窩織炎は、皮膚から脂肪までに細菌が入り込み、患部が赤く腫れ熱を持ち、痛みが生じる病気です。体温が上がり、体がだるくなることもあります。

 原因となる細菌はブドウ球菌か溶血性連鎖球菌のことがほとんどで、ヒトからヒトへ伝染することはありません。部位は片方の足~脛(すね)が多いですが、今回のようによく肘をつく方は肘になることもあります。肘の場合は関節の周りにある滑液包(かつえきほう)という袋に膿(うみ)がたまり、切開が必要なことがあります。

 治療は、原因となる細菌に効果のある抗生物質の点滴や飲み薬を7~10日間ほど使うことが多いです。なるべく安静にし、患部に摩擦や圧迫がないようにします。通常は塗り薬は必要がなく、痛みに対しては患部を冷やすようにします。

 糖尿病や免疫力が低下する病気などがあると、細菌が増えやすく重症になることがあります。痛みや腫れが強い場合や、血液の中にまで細菌が入り込んだ場合は入院して点滴治療を行います。一般的な病院の皮膚科では、蜂窩織炎の入院治療に慣れており、全入院患者の3分の1ほどを占めます。

■皮膚の状態や体調により再発も

 今回は肝臓の数値が上がっていたとのことですが、通常は蜂窩織炎により肝臓に負担がかかることはありません。何かをきっかけに肝臓に負担がかかり免疫力が低下して蜂窩織炎になったのか、あるいは蜂窩織炎の治療薬により肝臓に負担がかかったのかもしれません。

 十分な治療を受けて治っても、皮膚の状態や体調により再発することがあります。再発は同じ部位のことが多いです。予防として、足の場合は水虫があれば水虫の治療をすることとむくませないこと、肘の場合は肘をつく癖を改めたりサポーターをはめたりして摩擦、圧迫を防ぐようにしましょう。

 蜂窩織炎は、早く治療を始めれば軽めに済みますので、症状が出始めたら受診することをお勧めします。

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