独自の基準を定めてブランド化する「若狭美浜寒ぶり・ひるが響」=5日、福井県美浜町役場

 福井県美浜町は、同町日向で水揚げされる寒ブリのブランド名を「若狭美浜寒ぶり・ひるが響(ひびき)」と命名し5日、発表した。水揚げ時期や処理方法、大きさの独自基準を設定。ブランド化によって知名度や付加価値の向上を図り、町内民宿などを中心に関東方面にも出荷する。

 町漁協は寒ブリ漁に力を入れており、ブランド化で水産資源を広くPRし、誘客や地域活性化、高付加価値化による漁師の所得向上などを目指す。漁協は質の高い商品の提供に努力する一方、町が商標登録申請などを行い、協力して取り組みを進める。町はこれまで塩蔵熟成の塩ブリのブランド化にも取り組んできた。

 「ひるが響(ひびき)」のブランド基準として▽脂が乗る11月下旬~1月に同町日向で水揚げされたブリであること▽活け越しや血抜き、神経抜きの処理をしていること▽重さが8キロ以上で体の形が優れていること-の三つを定めた。

 町漁協によると、日向では水揚げの約半分が8キロ以上で、特に大きな10キロ超は1割程度。また、水揚げ後の処理が味の決め手で、4、5日間水槽で泳がせて胃の中に残った物を消化させることで、未消化物の腐敗臭が身に移ることを防ぐ。エラや尾から丁寧に血抜きし身の透明感を上げ、神経にワイヤを刺し破壊することで死後硬直を遅らせて鮮度を保つという。

 ブランド名の発表会見で山口治太郎町長は「漁協と協力してブランドを大きく育てたい」と意欲を示した。同漁協の金谷組合長(72)は「寒ブリを目当てに美浜町を訪れてもらえるよう、よりよいものを消費者に届けたい」と決意を述べた。

 ブランド名は9月に商標登録の申請を行い、現在審査中。町の名物として町内民宿や飲食店での提供をメインに、同町を中心とした県内の旬の魚介類が堪能できる和食・割烹「室町 美はま」(東京)などでも提供する。出荷は6日以降、先行して行われる。

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