入試シーズンの幕開けとなる大学入試センター試験会場へ向かう受験生=2017年1月、福井市

 大学入試センターは4日、現行のセンター試験の後継で2020年度に導入する「大学入学共通テスト」に向け、課題を検証するために11月に初めて実施した試行調査の問題と、結果の一部を公表した。出題では活用力など知識の質を重視。国語と数学1・Aの一部で登場した記述式問題では、多様な資料から読み取った情報を基に考え、表現できるかが問われた。マークシート式の新たな問題形式では低正答率のものもあった。

 ⇒【PDF】共通テスト試行調査の問題と解答

 センターは、今回と来年秋の試行調査などを通じ難易度や問題構成、効率的な採点方法などを検討する。英語の試行調査は来年2~3月に別途、実施。今回の結果はマーク式問題の答案のうち7割程度を採点した段階の速報値で、記述式の採点作業はベネッセに委託して来春までに結果を公表する。

 出題の狙いについて、センターは(1)「思考力・判断力・表現力」を発揮して解く問題を各科目の全ての分野で重視(2)初見の資料も扱い、どんな場面でも知識を活用できるかを確認―などと説明。担当者は「問い方を変化させて課題を確かめたかった」と語った。

 センターによると、マーク式問題の小問ごとの平均正答率は0・9~87・1%で、センター試験より低め。特に文章や資料などから読み取った情報を組み合わせて考える知識活用型問題や、選択肢から当てはまるもの全てを選ばせる新しい出題形式で正答率が3割に満たないものが多かった。

 国語の記述式では、ある学校の部活動規約や生徒会メンバーの会話文、学校新聞など複数の資料を提示。記載内容を踏まえ「部活動の終了時間の延長提案」への基本的立場や、予想される反応について80~120字以内で書かせるなどした。数学1・Aは観光客数と消費総額のグラフの読み取り方について、条件に従って記述を求めた。

 試行調査は11月13~24日、全国の高校の約4割に当たる約1900校で行われ、延べ約17万8千人が参加した。実施科目は各校で異なり、記述式とマーク式を併用する国語と数学Ⅰ・Aは2年生以上、マーク式のみの数学2・Bや日本史B、物理など9科目は原則3年生がそれぞれ対象。

 各問題の正誤や正答率などの個人成績は学校に報告するが、学校ごとの成績などは公表しない。

 

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