酔象の駒(中央)

 福井市の福井県立一乗谷朝倉氏遺跡資料館は、出土品で重要文化財の将棋駒「酔象(すいぞう)」を特別公開している。3日には、現在は使われていない酔象の駒を作って将棋を指す催しがあり、親子連れが一風変わった将棋を楽しんだ。

 同資料館によると、酔象は1973年に朝倉義景の館跡から出土した将棋駒174枚のうちの1枚で、裏面は「太子」。重要文化財には酔象を含む121枚が指定されており、ヒノキの薄い板に墨書か彫りで文字が表されている。

 催しは午前と午後の2回開かれ、午前の部には親子6組14人が参加した。無地の駒に下地を塗り、乾かしてから筆ペンで「酔象」「太子」と手書き。王将の前に置き▽真後ろ以外に1マス進める▽「太子」に成ると全方向に1マス進め、王将を取られても「太子」が残っていれば続行―などのルールで駆け引きを楽しんだ。

 将棋と戦国武将がともに好きで、朝倉義景を紹介する漫画で酔象のことを知っていたという金沢市の水島希君(7)は両親と参加し「酔象を作るのも指すのも楽しかった」。母親の志津香さん(41)は「最近勝てないので、これからはハンディとして私だけ酔象を使おうかしら」と話していた。

 酔象は、12日まで開かれている特別公開展「戦国時代の木製品と暮らし」で、出土したほかの将棋駒1セットとともに展示。同展ではほかに、食膳具や化粧道具など重要文化財約70点を含む出土品約130点を紹介している。観覧料は一般100円。

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