優勝を決め、小さくガッツポーズする山口茜(再春館製薬所)=東京都の駒沢体育館

 【バドミントン全日本総合選手権・決勝 山口茜2―1大堀彩】

 最終第3ゲーム、17-18。ビハインドでも、コートには笑顔で試合を楽しむ山口の姿があった。「相手もいいプレーで返してくる。苦しい顔をするより、楽しく頑張った方がいい」。強気にライン際を攻めたスマッシュでマッチポイントを握り、最後は長いラリーを耐え抜いた。小さくガッツポーズし、はにかんだ。

 初優勝した3年前は「向かっていく気持ち(立場)だった」。今回は優勝候補の筆頭として注目され「向かってこられる立場になり、楽しむのが難しいこともあった」。それでも、「相手の気持ちをプレーで押し返す」という心構えは、決勝の大一番でも失うことはなかった。

 第1ゲームは「中盤まで自分らしさを出せた」。16-11までリズムよくポイントを重ねた。が、ここで「緩めてしまった」。ミスを重ね、ずるずる失点し、先手を取られた。

 対応力が光ったのは第2ゲーム。第1ゲームで大堀が先に攻撃を仕掛けず「ラリーで勝負している」と判断すると、スピードを生かした鋭いスマッシュを多用。序盤に主導権を握ると、一度もリードを許さなかった。大堀は「(山口は)普通の選手とは違うと感じた。いい試合はできたけど、取り切れなかった。相手の気持ちが強かった」と悔やんだ。

 2度目の頂に立った20歳は「最後まで我慢強くプレーできて楽しめた。お客さんも盛り上がっていたし、うれしい」と照れくさそうに頭をかいた。

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