今年2月にオープンした公設給油所。セルフ式だが高齢者も慣れた様子=11月、和歌山県すさみ町

 給油所は災害時の燃料拠点としての役割もある。経産省は給油所が3カ所以下の自治体を「給油所の過疎地」と定義。県内では池田町が唯一該当する。同省は、過疎地域での給油所存続に向けた指針を本年度中に策定する方針だ。

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 紀伊半島南端に位置し、太平洋に面する和歌山県すさみ町。高齢化率は5割に迫る。人口約4200人の足は自家用車だが、町内を東西につなぐ国道で、約36キロの“給油所ゼロ区間”が問題となっていた。

 町は2月、国の補助金を活用して公設給油所をオープン。近くで妻と暮らす小倉重起さん(80)は「以前はガソリンをタンクにためていたが、安心感がある」と喜ぶ。

 給油所が隣接する「道の駅すさみ」は、防災拠点機能を備えた国土交通省の「重点道の駅」にも認定されている。町は「(給油所は)南海トラフ巨大地震など災害時の燃料供給も担ってくれる」とする。

 公設給油所がある同町江住区には、個人経営の給油所が2カ所あったが、07、09年に廃業。区長の森下繁さん(58)は「以前は安いという理由で町外で給油する人もいた。いざなくなり不便になると『もっと利用しておけば』って…」。公設給油所は、今年に入り北海道や奈良県の人口減少地域でも開業している。

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