写真が動くAR(拡張現実)を活用したダムカード。右上のFは洪水調節、Pは発電機能を示す記号。右下のRはロックフィルダムを表す

 ダムを訪れた人に無料で配布され、マニアに人気となっているダムカード。昨年3月、関東地方でAR(拡張現実)技術を利用し、スマホのアプリで撮影すると写真が動いて見えるカードが登場し話題となった。福井新聞は九頭竜川ダム統合管理事務所の了解を得て、九頭竜ダム(福井県大野市)の「写真が動くダムカード」を作ってみた。小型無人機ドローンで上空から撮影した映像で雄大なダムの風景をお楽しみください。

 映像は11月6日に撮影。九頭竜ダムは岩や土を積み上げて作られたロックフィルダムという型式で来年、管理開始50年を迎える。“鳥の目の位置”から眺めると、ごつごつした暗色の岩が積まれた姿は壮大で、歴史的な遺跡のようにも見える。増水時に水を放流する洪水吐(こうずいばき)やダム本体の形もはっきりと分かった。エメラルドグリーンの美しい九頭竜湖は山々の奥まで続いていた。

 撮影した動画を見てもらったダムカード収集家の高木眞一さん(72)=あわら市=は「動画だとどういうダムかリアルに分かる。紅葉がきれいでまた行きたくなった」と心を揺さぶられた様子。「四季を通じてダムの動画を見てみたい」と動くダムカードの導入に期待を込めた。

 現在の九頭竜ダムカードは同ダム管理支所で1人1枚もらえる。近畿地方整備局が管理しているダムの中でトップの配布数を誇り、北野晃士郎管理支所長によると、昨年度は県内外から約3万3千人が訪れ、過去最高の約1万枚を配布した。

 福井県内には同ダムを合わせて12種類のダムカードがあるが、「写真が動くカード」はまだ導入されていない。導入の予定も今のところはないという。

 
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