オキナグサの植物標本を眺める児童ら=福井県勝山市成器南小

 福井県勝山市成器南小で80年以上前の植物標本が約600点保管されているのを教職員らが発見した。1933(昭和8)年の昭和天皇の福井県行幸に合わせて地元の児童、教員が作製したとみられ、すでに県内で絶滅したとされるオキナグサの標本も含まれている。同校は県の施設に保管を依頼し「広く県民に見ていただける機会を設けられたら」と期待している。

 小林泰浩校長らが本年度に入り、理科室の暗室を整理していたところ古い植物標本がまとまってあるのを見つけた。

 台紙に書かれた記録によると、採集時期は33~34年で同校の前身、成器男子尋常高等小の児童や教員が手分けして奥越の河原や法恩寺山、経ケ岳などで集めたもの。保存状態は良く、花の色がはっきり分かるものもある。

 学校の調べでは、33年は行幸を記念し各学校で植物標本づくりの機運が高まった時期。陛下が研究されていた生物を広く採集した。後に植物の分布を詳細にまとめた「福井県生物目録」が刊行されている。

 同目録によると、県内の小学4年~中学3年までの児童と教員6万8588人が採集にあたり、植物標本約8万点を製作。その中の1768点を天皇がご覧になられた。目録の中に今回の採集植物とみられるものが収録されていることから、標本はその時期のものとみられる。

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