大きく割けたようにコンクリートが剝離した橋の裏面=福井市内

 「福井市内の老朽化した水道管の更新には、試算では100年以上かかる。その間にもどんどん老朽化した管が増え続ける」。福井市企業局経営管理課の西川善裕課長は、危機感を募らせる。法定耐用年数の40年を超えた管路は、2015年度末で571キロ。市内の全延長(2088キロ)の27・3%を占める。

 人口減、節水機器の普及による水需要減で、料金収入は年々減少。財源不足の中、昨年度の更新はわずか約9キロだった。有識者や市民でつくる市水道料金制度審議会は今年10月、1995年以来の値上げ方針を示した。

 行政改革で業務の民間委託を進めた結果、水道関係の職員数は4月時点で76人と、約20年前と比べ半減した。経費削減は進んだが、「設備の更新計画策定や委託した業務が適正に行われているかどうかチェックできる人材が、将来不足する恐れがある」(西川課長)。専門職員の減少は全国的な課題だ。

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 公共施設の老朽化も深刻だ。福井県内のある中学校では、一部の天井の表面が剥げて内部が露出。屋上へ通じる通路でもあるため、付近の通行を禁止している。10月末には、台風で壁のひびから雨水が入り込み水浸しになった。耐震化は済んでいるが、老朽化は食い止められない。

 福井市施設マネジメント計画によると、市内小中71校のうち50校以上が築40年超。東村新一市長は10月、市総合教育会議で学校の老朽化を訴え、規模適正化の議論の加速を促した。財政的に全校の建て替えが厳しい中、どの学校を新築、あるいは長寿命化するのか。「統廃合や規模適正化とセットで考える時期に来ている」(市教委)

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