福井市殿下地区の空き家を下見する梶原さん夫婦=23日、同市武周町

 フランス在住の夫婦が、過疎化の進む福井市殿下地区で空き家を改装してインバウンド向けの民泊施設を開こうと、移住を計画し住民らと準備を進めている。たまたま近くを旅していたフランス人の雨宿りが縁で、夫婦が住民らの人情や地域おこしへの気概に触れたことがきっかけ。「外国人を呼び込み、一役買いたい」と、殿下に新しい風を吹かせる構想を膨らませている。

 移住を計画しているのはフランス在住の日本人、梶原圭子さん(64)=東京都出身=とイタリア生まれフランス育ちのサバチーノ・アルカンジェリさん(66)夫婦。日本からの観光客らをフランスでサポートする観光業を営んでいる。

 移住計画の始まりは昨年5月。夫婦の友人の70歳代のフランス人が越前海岸を自転車で旅している途中、大雨に遭い、殿下地区などの有志でつくる越前海岸盛り上げ隊の長谷川渡さん(41)宅で雨宿りをしたことがきっかけだった。意気投合した友人と長谷川さんは今年1月、フランスで再会。このときに梶原さん夫婦も同席し、長谷川さんから「福井の沿岸部に外国人も呼び込みたいが、盛り上げ隊としてその方法を模索中」という話を聞いた。

 梶原さんは「フランスでの観光業の経験を生かして、何か力になれるかもしれない」と、5月に越前海岸周辺を訪れ、盛り上げ隊の会員らと交流。このとき殿下地区に足を延ばし、東日本大震災の被災者受け入れに取り組んでいることや、地域おこしに前向きなことを知り、豊かな自然や人情にも触れ、同地区に引かれていったという。

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