事務所使用禁止の仮処分決定から約1カ月がたち、駐車している車も減った正木組事務所。暗くなっても室内の明かりは付いていない=16日午後6時ごろ、福井県敦賀市

 福井県敦賀市の暴力団正木組と、福井市の暴力団宮原組の事務所に使用禁止の仮処分決定が出て20日で1カ月がたった。組事務所周辺の住民によると関係者の出入りは減り、「怖さが薄れた」「一安心」との声が聞かれる。福井地裁に仮処分を申し立てた県暴力追放センターの代理人弁護団によると、両暴力団から不服申し立ては出ておらず、弁護団は決定違反がないか厳しく監視を続けている。

 ⇒仮処分決定をめぐる経緯

 敦賀市の繁華街にある神戸山口組系の正木組事務所(同市)は、使用禁止を命じる公示書が扉に張られたままになっている。複数の住民によると、以前は組員とみられる男が出入りし、周囲を警戒するようにうろついたり、県外ナンバーの車が多数集まったりする様子が見られたが、決定後はほとんど見掛けなくなったという。

 近くの男性は「事務所への発砲事件が起きて以降、巻き添えに遭うかもしれないと怖かった。使用禁止になり一安心。この状態が続けばいい」と期待する。

 福井競輪場近くの市街地にある山口組系の宮原組事務所(福井市)では、「六代目宮原組本部」と書かれた表札が個人名に代わり、公示書は張られたまま。住民らによると、関係者の車も減ったという。近くの主婦は「事務所前を通らないよう回り道をしていたが、今は怖さが薄れ、前を歩けるようになった」と喜ぶ。

 ただ、車の出入りがあったり、夜間に明かりがともっていたりし、両事務所とも完全に空になったわけではないとみられる。正木組の近くに住む女性は「暴力団事務所があるとイメージが悪くなり、商売に悪影響が出ていると聞く。完全に立ち退いてほしい」と話す。

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