「マンガdeトーク」に参加する男性の呼び掛けで開かれた福井について語る座談会=9月、福井市中央1丁目(主催者提供)

 福井新聞まちづくり企画班が運営する福井市中心市街地のコワーキングスペース「sankaku(サンカク)」で、毎月1回開いている座談会「マンガdeトーク」が1周年を迎えた。「まちづくりを取材する記者からまちづくりする記者へ」をスローガンにしてきた同企画班記者のまちづくり活動として、商店街有志と古いビルをリノベーションしてつくった同スペース。その場所に定期的に人が集う機会をつくろうと、ささやかに続けてきた会だ。

 内容はいたってシンプル。「泣ける漫画」「笑える漫画」といった簡単なテーマに沿って、大の大人がただ漫画について数分ずつ語るだけ。それだけなのに、参加者の人柄や考え方、個性がふんわり伝わってくるのが面白い。毎回、司会を引き受けてくれている雑誌編集長、料理家兼美容家の2人が、漫画に詳しくない人でも参加しやすい雰囲気を作ってくれていることもポイントだろう。

 1周年を迎える直前の9月、思わぬことが起きた。ほぼ毎回参加のダンススタジオ経営の男性の呼びかけで、「私の好きな福井」について語る座談会「駅前deトーク」が福井駅近くで開かれたのだ。

 何よりもうれしかったのは、主催の男性を支えるように漫画の会の常連たちが何人も新たな座談会に参加し、トークを盛り上げていたこと。さらに12月11日には、同じく常連の女性が少女漫画をテーマにした“女子会”を自主企画してくれた。

 まちづくりは「人」なんだとあらためて思う。放課後の教室のような力の抜けた語らいから人と人がつながり、生まれたアイデアがまちの中で形になっている。自分はただ会を続けてきただけなのに「まちづくりする記者」として、とても大きな成果をもらったと感謝している。

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