新年に向け「戌」の文字を入れた椀づくりが進む越前漆器の蒔絵工房=福井県鯖江市寺中町

 蒔絵(まきえ)で来年のえと「戌(いぬ)」の文字を施した越前漆器の椀(わん)づくりが福井県鯖江市内の工房でピークを迎えている。

 元日の食卓を新しい器で迎えてもらおうと、漆器製造販売の曽明漆器店(同市西袋町)が1999年から、えとの文字入りの椀を製作。ネット通販などで販売している。年間通した縁起物としても県内外から引き合いがあるという。

 蒔絵は同市寺中町の伝統工芸士森田昌敏さん(57)が手掛け、漆で「戌」の文字を入れた上に真綿で金粉を付ける作業を進めている。漆を乾燥させる湿度の微妙な調整が出来栄えを左右するといい、表面に金色の文字がくっきりと浮かび上がった完成品を手にすると「愛らしい犬のように温かく家庭を彩る器になってもらえれば」と笑みを浮かべた。

 作業は12月中旬まで続く。

 
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