"インスタ映え"を意識して制作された壁画=福井市中央1丁目

 福井市中央1丁目の再開発事業で取り壊しが決まっているビルの壁に、10月末から市内の男性アーティストが黙々と壁画を描いている。思わず壁画の前で写真撮影し、会員制交流サイト(SNS)に投稿したくなるユニークな構図。「インスタ映えする」「かわいい」と早くも若者らの人気を集めている。

 制作しているのは福井市在住のDAISUKEさん(47)。元食品スーパー一帯で進む再開発で取り壊しが決まり、シャッターが閉まったままのガレリア元町商店街の風景が「みっともないので何とかしたい」と、商店街の理事長や建設会社に直談判。許可を得てボランティアで絵を描き始めた。

 これまでも「ストリートでの創作にこだわってきた」。今回は若者をまちなかに呼び込もうと「インスタ映え」にこだわる。ハロウィーンに合わせて10月28日にパネルで設置した作品第1弾は「エンゼルの羽」。横3・6メートル、縦2・7メートルの大作の前で写真を撮ると、自分の背中に羽があるように写る。

 その後も時間を見つけては商店街に通い、元美容室前の壁をピンクに染めてハートのオブジェを設置。14日にはその横にカラフルな「花のトンネル」を完成させた。現在は4、5作目の制作に取りかかっている。

 壁画の前では早速、女子高生や買い物客らが記念撮影。次の絵を描くDAISUKEさんとの会話を楽しむ人も多いという。解体工事は来年3月には終える計画のために作品の“命”は短いが、DAISUKEさんは「全く構わない。まちの活性化って、人と人のコミュニケーションを生むことなんだから、すでに大成功」と話している。

関連記事
あわせて読みたい