性行為などで感染する梅毒の患者数が2年連続で4千人を超え、昨年の患者数をすでに上回ったことが7日、国立感染症研究所の集計で分かった。現行の集計方式となった1999年以降では過去最多で、感染研の砂川富正さんは「昨年は大都市に患者が集中していたが、今年は全国に広まってきており注意が必要」としている。

 10月29日までに報告された患者数は4711人で、都道府県別では東京(1466人)や大阪(651人)など大都市圏のほか、岡山(138人)、広島(110人)が目立った。直近3カ月における人口100万人当たりの届け出数は、西日本で高い傾向がみられた。

 福井県健康増進課によると、県内の患者数は19人で1999年以降で過去最多となった。2014年までは2~3人で推移していた患者数が15年に10人に、16年は15人に増えた。

 梅毒は梅毒トレポネーマという細菌が原因で起きる感染症。抗菌薬で早期に治療をすれば完治するが、放置して進行すると脳や心臓に大きな合併症を引き起こす。また妊娠中に感染すると、胎盤を通じて胎児に感染する「先天梅毒」になり、赤ちゃんが死亡することもある。

 梅毒は近年、増加傾向が続いており、特に20代の女性で増えている。専門家は、疑わしい症状がでた場合には早めの検査と治療を受けるよう呼び掛けている。

関連記事
あわせて読みたい