台風の影響で多くのリンゴが落下した農園=10月23日、岩手県陸前高田市(後藤勇一さん提供)

「被災地を応援する気持ちでリンゴを買いに来てほしい」と話す後藤勇一さん=8日、福井市

 傷ついたリンゴに手を差し伸べて―。東日本大震災で被災した岩手県陸前高田市の復興に携わる元福井市議、後藤勇一さん(57)=福井市=は、10月末の台風21号で大きな被害を受けた現地のリンゴ農家を支援しようと11日、落下して傷が付いた“訳あり”リンゴの販売会を市内で開く。「震災から6年たっても現地の復興はまだまだ。応援する気持ちで買いに来てほしい」と呼び掛けている。

 後藤さんは震災発生直後から現地に移り住み、約6年間復興を支援。今年5月、現地での支援に区切りをつけ福井に戻っていた。リンゴ園の復旧を手伝ったことをきっかけに農家と交流を深め、現地などで販売支援を行ってきた。

 10月に列島を縦断した台風21号の影響が心配になり連絡を取ったところ、多くのリンゴが落下したことを知った。中には約4割のリンゴが落下した農園もあった。傷が付くと出荷できず、加工品の材料として格安で卸すしかない。震災を乗り越えての台風被害に、落胆している農家が多かったという。

 窮状を知った後藤さんは今月3~5日、軽ワゴンで片道約12時間掛けて現地に駆け付け、知り合いの農家からリンゴを集めてきた。

 品種は主に富士、王林、ジョナゴールド。落下の影響によりくぼんで変色したり、風で枝にこすれたりした傷がある。無傷なら1玉140~200円以上するところ、3個セット150円で約180セット販売する。会場は、同市毛矢2丁目のフェニックス通り沿いで、福井鉄道足羽山公園口停留所の西向かいのビル。午前10時からで、なくなり次第終了する。

 後藤さんは「震災を風化させないという思いで、福井と被災地との関わりを今後も保っていきたい。販売ついでに被災地のことを少しでも話せたら」としている。

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