「ゆかりのある福井県の皆さんに生の歌声を聴いてほしい」と話す半崎美子さん=福井市の福井新聞社

 「ショッピングモールの歌姫」として注目され、今年メジャーデビューしたシンガー・ソングライター半崎美子さん(36)の「ミニライブ&サイン会」(福井新聞社主催)が18日、福井市のハピリンの屋根付き広場ハピテラスで開かれる。聴く人の心に寄り添う「泣き歌」を情感豊かに響かせる。このほど、北海道開拓移民だった福井市の曽祖父の実家訪問に合わせて福井新聞社を訪れ、活動の歩みや音楽への思いを語った。

 半崎さんは札幌市出身。高校の学園祭でDREAMS COME TRUEの「すき」を歌い喝采を浴びた経験が、音楽の道に進むきっかけになった。札幌大進学後もR&Bのカバーをクラブで歌うなど音楽にのめり込んだ。「私の生きる道はこれだ」と熱い衝動に駆られ、家族の反対を押し切って1年で中退。上京しパン屋に住み込みで働きながら音楽活動をスタートさせた。

 週6日働きながら、合間にボイスレコーダーに鼻歌で自作の曲を吹き込む日々。ライブハウスを中心に活動を続けたが、音楽関係者からは酷評された。それでも「私の歌に涙してくれる人や好きだと言ってくれる人がいたし、自分の音楽を疑ったことはなかった」と振り返る。

 2013年からは、「自分の音楽を発表する場を広げたい」と全国各地のショッピングモールを行脚した。福井市のエルパを含め、その数は現在までに200カ所以上に上った。気がつけば、自分自身の気持ちや考えを発信するスタイルから、人の気持ちに寄り添う作風に変わっていた。「ショッピングモールは不特定多数の人が行き交う場所。来場者は音楽ファンとは限らない。足を止めてもらうにはどうしたらいいのだろうと考えるようになった」からだ。娘の成長を見守る母親の心情、事故で子どもを失った両親の感情、若くして親を亡くした友人の思い、宮城県石巻市にささげた歌。心に染みいるような音楽性は、ショッピングモール巡業の下積みで磨かれていった。

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