努力の大切さについて語る五輪柔道金メダリストの野村忠宏さん=4日、福井市の福井工大福井キャンパス

 アトランタ、シドニー、アテネ五輪で柔道史上初の3連覇を達成した柔道家の野村忠宏さん(42)が4日、福井市の福井工大福井高で講演した。弱い選手だった自分が五輪3連覇、その後に現役引退するまでを振り返りながら「本気の努力は絶対に無駄にならない」と、同校生徒約千人に熱く語った。

 未来に向かって頑張る若者を応援しようと、大塚製薬が一流アスリートを全国の中学、高校に派遣している「エールプロジェクト」の一環。野村さんはシドニー五輪後、約2年間のブランクを経て3連覇に挑む決意を固めたが、心身の衰えから国内大会で敗退が続いた。「五輪2連覇のプライドから攻める柔道ができなくなっていた」と気づき、再び努力を重ねて王者に返り咲いた経験は「人生観を変えた」という。

 アテネ五輪後は、けがで国内大会で勝てなくても「戦える体を失うまで」現役生活を続けた野村さん。「結果は大事だが、結果を出すために歩んだ道のほうが人生にとっては財産になる。3連覇して、きれいに辞めるよりも、新しい自分を目指して本気で努力できるうちは現役として挑戦したかった」と努力を積み重ねることの意義を強調。「若い皆さんの可能性は無限だが、時間には限りがある。自分の選んだ道から逃げずに頑張って」と呼び掛けた。講演後は同校と福井工大福井中の柔道部の合同練習に参加し、アドバイスを送った。

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