新卒者のUターン率の推移

 2017年3月に福井県外の大学・短大を卒業し、4月に県内で就職した学生のUターン率は29・2%と県が02年から統計を取り始めて過去最高となった。県内企業の採用意欲が高まる中、官民一体のPRで都会より暮らしやすい古里福井での就職を望む若者が増え、マッチングがうまくかみ合ったのが要因と分析する。今後は、課題の関東方面からのUターン就職を促す施策を大学との協定などで強化し、さらなる率向上を目指す。

 県若者・定住支援課によると、県内企業に照会した結果、県外進学者2547人のうち744人が地元に戻った。Uターン率は3年連続で増加し、これまでトップだった16年3月卒の28・8%を上回った。

 その大きな要因として、同課は「有効求人倍率の高さの裏返しともいえる人手不足の影響で、企業の採用枠が増えている」ことを挙げる。「新卒者の採用を控えていた会社が枠を設けるなど、地元就職に向けた環境が全般的に良くなっている」と分析する。

 県の施策も一助となった。特に力を入れたのが、就職活動解禁前の学生に対し、就職を志望する業界の現状を知ってもらうイベント「業界研究会」での対策。県などが企画した業界研究会に、県内企業の協力を得て実際にUターン就職した若手社員を派遣してもらい、学生と懇談できる場を新たに設けた。

 懇談では「結婚したら仕事は続けられるか」「入社後の具体的な仕事の内容は」といった不安が学生から出され、若手社員が親身に答えたという。同課は「人事担当者にはなかなか聞きにくい話ができ、地元就職の魅力も伝わったと思う」と、Uターン率の向上につながった手応えを感じている。

関連記事
あわせて読みたい