【越山若水】本家米国製の方は約188センチで98キロ。対する和製は184センチ、102キロ。さらに下がりまゆ、丸い鼻。人を語るのに失礼な紹介だったが、本当に似た2人だと思う▼「野球の神様」といわれたベーブ・ルースが、世紀も国境も越えて日本に再臨したというアニメ映画が作れるかもしれない。もちろん「和製」の活躍次第で…▼史上最多とされる高校通算111本塁打の清宮幸太郎選手のことだ。きのうのドラフト会議で日本ハムが交渉権を得た。7球団が1位指名した。期待の程が分かる▼本塁打を放つことを「アーチを架ける」と表現したりする。天空に弧を描く七色の虹を思わせて美しい。「野球の華」ともいうのは、試合の空気を一挙に変える力があるからだ▼ベーブ・ルースは投手として大リーグの球歴を始めた。その後、シーズン60本塁打を記録するなど打者として大成した。架けたアーチは通算714本。観客の熱狂が目に浮かぶ▼名言の一つを思いだす。「守備の甘い所へ打つのがこつなんだ。だから―」。日本人が言えば気障(きざ)になる一言が付く。「だから俺は場外へ打つ」▼「ベーブ」は本名でなく通称である。言動が赤ん坊のように無邪気だったかららしい。いまなら騒動になって選手寿命を縮めるだろうか。まして日本では…。「和製ベーブ」こと清宮選手には、それでも伸び伸び奔放であってほしい。

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