腹式呼吸でリラックスするトレーニングを実践する仁愛女子高バスケットボール部員。顔にタオルをかけて集中力を高めて行っている=同校体育館

 緊張とリラックスをコントロールする―。こんな技術を身に付けようと、福井市の仁愛女子高バスケットボール部が、呼吸法を中心にしたメンタルトレーニングに力を入れている。本格的に導入して3年余り。「緊張状態から心も体も切り替えられるようになった」と部員たちには好評のようだ。

 同校体育館での練習前。部員があおむけに寝て、腹式呼吸のトレーニングを始める。指導するメンタルアドバイザー勝木豊成さん(74)=福井県スポーツ医・科学委員会副委員長=によると、腹式呼吸でも特にゆっくり「吐く」ことで無駄な緊張を取り除くことができるという。さらに、立った状態でゆっくり吐くと前傾姿勢が改善し体の軸が安定するといい、勝木さんは「フリースローなどの前に行えば、パフォーマンス向上につながる」と話す。

 筋肉に力を入れた後、すっと力を抜いてリラックスさせていく筋弛緩(しかん)法、自己暗示で心を落ちつかせる自律訓練法、めい想にも挑戦。自律訓練法では「左手が重たい」「右手が温かい」と、顧問の古屋充俊教諭や勝木さんの言葉通りの感覚を部員はイメージしていく。マスターすれば自分の緊張状態を認識でき、意識的に緊張を解くことも可能になるという。

 部員は一連のトレーニングをほぼ毎日20分間、試合前にも短縮版で実践。「バスケが変わった」と変化を実感している部員もおり、主将は「以前は緊張したらずっとガチガチのままプレーしていたけど、緊張を乗り越えられるようになった」、副主将は「疲れたとき、呼吸一つ入れるだけで疲労度が違ってくる」と話す。

 部員たちの体の切れが以前とは全く違うといい、古屋教諭は「自分の力を自分で引き出せるということを自覚できたことは大きい」と話している。

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