2023年春の敦賀開業に向けて工事が進む北陸新幹線の高架橋。今回の衆院選では新幹線を巡る論戦が盛り上がっていない=19日、福井市高柳1丁目

 衆院選の福井県内選挙区で北陸新幹線を巡る論戦が低調となっている。これまでの国政選挙では、推進派の候補が「県民の悲願」と早期整備を強調するなど常に中心テーマだった。ただ2023年春の敦賀開業に向けて工事が進み、懸案だった敦賀以西ルートも決まったため、与野党とも「特別に言及する必要はない」との雰囲気になっている。消費増税や緊迫する北朝鮮情勢、憲法改正などが中心で、蚊帳の外に押しやられている。

 1、2区の6候補の中で積極的に新幹線を取り上げているのは2区の自民前職、高木毅候補だけ。中でも敦賀以西の早期整備は個人演説会で必ず触れるテーマの一つだ。「敦賀―新大阪間の建設には約2兆1千億円が必要。敦賀開業までの約5年半で財源をつくり、間を空けずに敦賀以西の工事に取りかからなければならない」と強調する。

 しかし、その他の5候補は与野党を問わず控えめだ。与党側では、1区の自民前職、稲田朋美候補は応援弁士が党政調会長時代の実績として敦賀開業3年前倒しを実現したことを訴えるが、本人の言及は「しっかり取り組みたい」などとわずか。陣営の県議は「敦賀開業はもう決まったこと。消費増税など別の政策を訴えた方がいい」と話す。

 野党側も同様だ。1区の希望新人、鈴木宏治候補はビラに「北陸新幹線の早期全通を!」との文言を載せているが、演説などでは地方の景気回復などの訴えが中心。陣営関係者は「新幹線の整備を推進する自民との差別化を図らないといけない。限られた演説時間で、新幹線も訴えるのはなかなか…」とする。

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