男子生徒の自殺を厳しい指導、叱責が原因と結論づけた調査委の報告書

 福井県池田町池田中の男子生徒が自殺した問題で、町教委が設置した調査委員会の松木健一委員長(福井大大学院教授)が19日、福井新聞の取材に応じた。15日に公表した調査報告書要約版で、担任、副担任の責任が厳しく記述される一方、報告書全文にあった管理職の責任に関する記述が大幅に割愛されている点について、意図的でないとした上で「校長の方が(担任と副担任より)責任は重い」と述べた。

 調査委が公表した要約版は自殺の原因について、事実経過の検証の中で担任、副担任の「厳しい叱責」を繰り返し指摘している。一方、全文で項目を立てて追及している「校長、教頭の指導監督責任」については、要約版ではあまり触れられていない。

 この点について松木委員長は、事実関係の説明のため現場の担任、副担任の記述が多いのはやむを得ないとの認識を示した。その上で、責任については「校長の方が重い」と強調した。

 また、報告書で男子生徒の発達障害の可能性に触れたことについて「知的障害のない発達障害の子はたくさんいるが、学力や特性に合わせた支援がなかなかできていない。生徒一人一人に即した、学校全体での支援の仕組みが必要」とし「池田町だけでなく日本中で(知的障害のない発達障害の子に)目が届いていないことが根底にあり、その問題を伝えたかった」と述べた。

 報告書にあるように男子生徒が発達障害と想定した場合「担任、副担任は強い指導の後に(個別面談などで)ケアしているが、それはケアにならず、二度叱られていることになる」と述べた。

 報告書の記述で、校長と教頭が「担任が亡くなった生徒を大声で叱責する場面は見ていない」と一部否定していることについては、「校長は(調査委に対し)はっきり(見た)と答えていない」としたが「全体的な経過から知っていると判断した。知らないということ自体が問題」と語気を強めた。

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