夜の個人演説会でガンバロー三唱する陣営と支持者。大物応援弁士は乏しく、選挙戦にはさみしさも漂う=13日、福井県美浜町内

 衆院選は22日の投開票日まで、1週間を切った。福井県内2小選挙区では16日までに、与野党とも党首クラスら大物応援弁士が訪れる予定がほとんど入っていない。公示前の急な野党再編による調整不足、福井県が「保守王国」として認知されていることが影響しているとみられる。全国的には「3極対決」が熱を帯びるが、県内は静かな選挙戦となっている。

 過去2回の衆院選を振り返ると、保守王国の一角を崩そうと野党党首らが来県。自民、公明両党が定数の3分の2超の議席を獲得した2014年は民主党の海江田万里代表、共産党の山下芳生書記局長が応援に訪れた。別の党の共同代表も遊説予定があるとして、新聞紙面には「野党党首、相次ぎ来県」との見出しが掲載された。

 県内3小選挙区に計13人が立候補し、自民党が政権を奪還した12年は、社民党の福島瑞穂党首、みんなの党の渡辺喜美代表が応援に駆けつけた。公示直前には、菅直人前首相も熱弁を振るった(肩書はいずれも当時)。

 今回は様子が違っている。公示前の4日に野田佳彦前首相が、2区の希望の党候補の応援で嶺南を回ったのみ。ただそれ以降、中央からの弁士はほとんど来ていない。

 野党各党は公示直前の再編劇で、都市部での知名度アップを優先しているとみられる。公示前に来県予定だった民進党の蓮舫前代表も「中央の事情」(陣営幹部)で来ることができなかった。

 希望の党の陣営関係者は「小池百合子代表に立ち寄ってほしいと頼んでいるが、全国の情勢次第」と説明。別の同党関係者は「党ができたばかりでマネジメントができていないのか、今のところ連絡はない」と厳しい現状を口にした。

 共産党は、1区に中央から応援弁士が入る予定は今のところなく、2区に参院議員1人が入るのみという。

 一方の自民党も、閣僚や派閥領袖ら重量級弁士の来県は限定的となりそうだ。1区は、選挙戦終盤に閣僚経験者1人が駆け付けることが予定されているのみ。2区には17日に世耕弘成経済産業相が訪れる予定で、現段階で一番の“大物”と言える。自民陣営の関係者は「党本部からすれば、保守王国の福井ではなく、より情勢が厳しいところに閣僚らを入れるだろう」と“お家事情”を解説した。

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