タイトルも表紙もB級感があふれている。内容もしっかりB級だ。しかし「面白さ」という一点において、私は本書にA級の評価を与えたいと思う。

 中身はタイトル通り。例えば有名な手相占い師(おばあちゃん)のインチキぶりを暴くリポートでは、素顔で占ってもらった女性が後日、特殊メイクで別人になって再び占ってもらう。占いの結果はまったく同じはずだが……。

 占い師が全然違う占い結果を語ったところでネタばらし。同一人物なのになぜ結果が違うのか迫ると、占い師は「時間が経てば手相は変わる」などと苦しい言い訳をした挙句、「占いに左右される人間はちっぽけだ」と開き直る。遠山の金さん的な展開が見ものだ。

 「昏睡ぼったくりバーの恐るべき手口」「反捕鯨オーストラリア人にクジラ肉を『旨い』と言わせる」「ガソリンスタンドの『オイル汚れてますね』がどうにも嘘くさい」など全部で23の写真付きリポート。ある時は突撃ルポ、ある時は潜入取材、ある時はどっきりカメラで、ちまたにはびこるインチキや疑惑を検証している。

 といっても、半分は「日本一のバカ高校ではどんな会話がなされているか」といった悪ノリ企画。「全米が泣いた」という洋画の宣伝文句の真偽を確かめるべく、アメリカまで出かけている。B級のB級たるゆえんだ。

 何度か声を出して笑った。世の中の実相をあぶり出す貴重な試みだと擁護したい。月刊「裏モノJAPAN」の人気連載を収録。文庫だから安い。

(鉄人文庫 650円+税)=片岡義博

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