本態性振戦の患者が手で引いた線の筆跡(右手と左手)(福井赤十字病院提供)

この患者が震えの症状を緩和する脳外科手術を行った後に引いた線。改善がみられる(福井赤十字病院提供)

 手足などが小刻みに震える「振戦(しんせん)」。神経系の疾患「パーキンソン病」の症状として知られているが、最も患者が多いのが原因が分からず震えが出る病「本態性振戦」だ。震えを気にして外出を避けたり、食事の際に食べ物をこぼしたりとストレスの原因にもなる。福井赤十字病院(福井市)はこのほど、本態性振戦やパーキンソン病の症状を緩和する脳外科手術が行える体制を整えた。震えに対する治療の幅が広がっている。

 本態性振戦は、安静時は問題はないが、ひどくなると、文字を書いたり食事をしたりする際、手や足、首などが小刻みに震えて影響が出る。40歳以上の20~30人に1人、60歳以上の10人に1人が患うといわれる。千人に1人が発症するとされるパーキンソン病は、安静時にも震えを伴う。

 いずれも震えを抑える治療は薬物療法が基本。ただ、改善がみられない場合や効果に納得できない場合、脳の視床や視床下核と呼ばれる部分を電気刺激する「脳深部刺激術(DBS)」や、脳組織を高周波で凝固する定位脳手術が検討される。

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