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 SF映画の金字塔とされる1968年の『猿の惑星』。そのリブート企画で、「いかにして地球は猿の惑星になったのか?」という前日譚を描くシリーズの第3弾にして、完結編である。新薬開発で生まれたウイルスにより、高度な知能と言語能力を獲得した猿たちと、逆に文明社会が崩壊した人類が全面戦争に突入して2年後。最愛の家族を殺されたシーザーが、復讐心とリーダーとしての使命感との狭間で葛藤する。

 面白いのは、対立の構図が猿vs人類というより、猿vs猿、人類vs人類というところ。絶滅の危機に瀕しながら、それでも同種間の争いをやめない人類とは? その本質を問うテーマ性は意外と深い。また、キャッチコピーに「そして、猿の惑星になる。」とあるように、1968年の第1作にどうつながっていくかも大きな見どころ。

 監督は、前作『新世紀(ライジング)』に引き続きマット・リーヴス。どうやらこの監督は、『ブレア・ウィッチ・プロジェクト』の手法を怪獣映画にハメ込んだ『クローバーフィールド/HAKAISHA』、『ぼくのエリ 200歳の少女』のハリウッド・リメイクだった『モールス』のように、明確なモデルがあった方が手腕を発揮できるらしい。本作では『戦場にかける橋』『大脱走』『地獄の黙示録』といった過去の名作の設定や場面が、猿たちのエピソードに巧妙に置き換えられている。妖精パックを思わせるトリックスター的な新キャラが担う笑いの緩急も効いていて、前作より格段に面白い。★★★★☆(外山真也)

監督:マット・リーヴス

出演:アンディ・サーキス、ウディ・ハレルソン

10月13日(金)から全国公開

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