元気よく大空へ飛び立つコウノトリの「ほまれくん」(右)と「かけるくん」=8日、福井県越前市安養寺町

 福井県越前市白山地区で飼育されている国の特別天然記念物コウノトリ2羽が8日、同市安養寺町で放鳥された。地元住民ら約300人が見守る中、5月に誕生した雄の「かけるくん」「ほまれくん」が羽を優雅に広げ、大空へ飛び立った。福井県での放鳥は3年連続3度目。

 放鳥は、県が野生復帰と生息域拡大に向け2011年に着手した飼育繁殖事業の一環。2羽は、1971年に同地区でくちばしの折れた状態で保護されたコウノトリ「武生(コウちゃん)」の孫に当たる。式典で西川一誠知事は、命をつないできた「武生」の功績をたたえ、豊かな環境のシンボルであるコウノトリのさらなる飛来と生息を期待した。

 その後、安養寺町にある人工巣塔近くで関係者がテープカットし、コウノトリを運んだ木箱が開かれた。弟の「ほまれくん」はすぐに飛び出し、秋晴れの空へ。しばらく箱の中にいた兄の「かけるくん」も後を追うように西の空へ羽ばたいた。

 住民らは「うわー大きい」「すごい迫力」と歓声を上げ、見えなくなるまで2羽の雄姿を見つめた。その後、地元児童約50人が水を張った水田に餌となるドジョウを放った。

 県はこれまで、雄の「げんきくん」雌の「ゆめちゃん」(2015年)、雄の「たからくん」雌の「さきちゃん」(16年)を放鳥している。

関連記事
あわせて読みたい