福井地裁

 福井市内の企業で働いていた40代男性が社内で死亡したのは長時間労働が原因だとして、同市内の妻が5日までに、国を相手に労災保険の遺族補償などを給付しない処分の取り消しを求め福井地裁に提訴した。男性は死亡するまでの6カ月間、月100時間を超える時間外労働をしていたとしている。

 訴状によると、男性は事務職に従事していた2015年5月、会社のトイレで倒れているところを発見され、病院で死亡が確認された。死因は急性すい臓壊死(えし)とされたが、原告側は「心臓疾患によるもの」と反論。病院に対する医療記録の照会などを踏まえ、今後具体的に主張するとしている。その上で「時間外労働時間数だけをもってしても、業務起因性が認められることは明らか」としている。

 原告側は、福井労基署に遺族補償給付と葬祭料支給を求めたが「死亡は業務上の事由によるものとは認められない」として退けられた。その後、審査請求や再審査請求も棄却された。再審査した労働保険審査会は、6カ月間とも月100時間超の時間外労働に従事していると認定したが、業務と急性すい臓壊死との間に因果関係は認められないと判断した。

 福井労働局は「訴状などを確認し、今後内容を精査する」としている。

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