集落最後の住民となった柳下さん夫妻。神社の拝殿をやむなく取り壊し、代わりに碑を建てた=9月27日、福井県越前市菅町

 つえを突いた高齢者たちが、会場前に列をつくっていた。9月17日、福井市の県繊協ビルで開かれた順化地区の敬老会。出席対象となる75歳以上の住民は今年、地区人口のおよそ5人に1人に当たる657人に上った。受け付けや案内係として出迎えるのは、自治会長や地区社協の役員たち。彼らもまた団塊世代の高齢者がほとんどだ。

 「僕らはまだ若い方」と話すのは、主催した順化地区社協の村田眞一会長(67)。郊外への転出などで働き盛りの子育て世代は減り、かつてマンモス校と呼ばれていた順化小の児童数は10年前から約4割減の129人に減った。「自分たちの番が来たとき、敬老会そのものが無くなっているかも」

 限界集落化は過疎地域に限った問題ではなくなった。県都の中心部にさえも、その波は確実に押し寄せている。

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