日本人初の100メートル9秒台が記録された5レーンを走ってゴールに向かうランナー=1日、福井市の県営陸上競技場

 9秒台レーンでラストスパート―。第40回福井マラソンは、フィニッシュ地点が福井市の福井県営陸上競技場に設けられ、ランナーたちは陸上100メートルで桐生祥秀選手(東洋大)が日本人初の9秒台を樹立したトラックでゴール。日本中を沸かせた陸上界の“新聖地”を走り抜け、「一生の記念になった」と感動をかみしめた。

 桐生選手が9秒98をマークした100メートルコース中盤に、フィニッシュラインのアーチが掛けられた。メインスタンドで観客が見守る中、両手を広げたり、バンザイをしたりとポーズを決めたランナーたちが次々とゴールし、ひときわの充実感に浸った。

 「スタート前から桐生選手が記録を出したコースを走るのが楽しみだった」。福井市成和中の陸上部で100メートル選手だった宮口れいなさん(35)=同市=は、5キロのゴールを気持ちよく駆け抜け、「本当に光栄。これからのマラソン人生の励みになりそう」と笑みをこぼした。

 5キロ出場の荒木裕三さん(63)=同市=は、9月9日の歴史的瞬間をスタンドから目撃した一人。9秒台が出た5レーンでゴールした後、感慨深げに地面を手でなでて、「あのときの興奮を思い出した」。5キロ男子で優勝した鯖江高陸上部の土田拳士さん(16)も「日本で一番すごい選手が走ったコースを一番で走れて気持ちよかった」と汗をぬぐった。

 10キロに出た藤島高の水島奈々世さん(17)は「競技場に入ったとき、力が沸いて足が弾んだ」と、5レーンをラストスパートして笑顔のゴール。同じく10キロを完走した渡辺三知恵さん(38)=鯖江市=は「感動が倍になった。いい思い出になりそう」と、声を弾ませていた。

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