蕗野勝社長

 測量土木、建築CAD分野で国内トップシェアの福井コンピュータホールディングス(HD)=本社福井市高木中央1丁目=の蕗野勝社長が、筆頭株主による解任請求を巡り、社長を退任する意向を示したことが29日分かった。同社は企業価値の毀損(きそん)や社内の混乱を避けて事態の収拾を図るためとした。

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 蕗野社長の退任時期や新社長の選任については未定とした。

 筆頭株主は建築設備向けCADなどを主力とするダイテックグループ(本社東京)傘下の投資・不動産管理会社アセットマネジメント(本社名古屋市)で、福井コンHDの株式を42・42%保有する。8月末に「従業員の管理監督ができておらず、経営を担う適格性を欠く」などの理由を提示し、蕗野社長の解任を目的とした臨時株主総会の招集を求めていた。

 福井コンHDの取締役会は7人で構成し、社外取締役にはアセット社の堀誠会長と堀誠一郎社長が入る。蕗野社長とアセット社は、既に11月8日の開催を決めた総会に向けて、社長解任の賛否などについて複数回にわたり協議してきた。

 福井コンHDによると、「蕗野氏および従業員に法令違反や社内手続き違反はなく、代表取締役として従業員の管理監督ができていないことはない。ただ、グループの企業価値の毀損や社内の混乱を避け事態の収拾を図るため、蕗野氏が退任する意向を示した」という。これを受けてアセット社側から総会で解任の議案を取り下げるとの連絡があり、総会に付議しないことになった。総会では福井コンHD傘下の事業会社の役員2人を、HDの取締役に選任する議案を諮る。

 福井コンHDの株主構成を巡っては、創業者による借入金返済の遅延を巡って混乱が生じた2010年に、アセット社(旧ダイテックHD)が株式の公開買い付け(TOB)を実施し、筆頭株主になった経緯がある。

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